16.1.ApacheJamesとは
16.1.1.ApacheJamesとは
ApacheJamesは100%でJavaで書かれたメールサーバです。
LinuxなどUNIXの世界にはsendmailやposifixなど優れたメールサーバのソフトウェアがありますが、Windows上で動くメールサーバと言えばWindowsNTやWindowsXPについているIISのものしか浮かびません。しかしながら、このJamesはJAVA言語で書かれているためWindowsはもちろんUNIX上でも動作します。
さらに、このJamesが優れているところは、Mailetと言う機能があることです。ApacheTomcat上で動作するServletは有名ですが、このServletをMail環境に移植したものがMailetです。Mailetは、ApacheJameがメールを受け取ったことを引き金として起動するJavaアプリケーションでこのアプリケーションを記述することで、電子メールの転送はもちろんより複雑な処理までもがJavaの持つ広大なライブラリを使うことによって簡単にプログラミングできてしまいます。
ちなみに、このApacheJamesを開発しているのは名前のとおりApacheProjectのJamesサブプロジェクトです。もともとJavaを専門としたApacheJJakartaプロジェクトの一つとしてこのJamesは開発されてきたとのことですが、それから昇格してApacheJamesプロジェクトとしてJakartaから切り離されたようです。
また、これは筆者の勝手な憶測に過ぎませんが、これからはやるだろうと思われるWebサービス技術のSMTPを用いた伝送といった分野でもApacheTomcat+ApacheAxisのコンビから得る技術を生かして発展していくことはまず間違いないと思っていますし。私も時間の許す限りJamesを使ってのSMTPを用いたWebサービスの開発・研究をしていこうかと思っているところです。
まあ、長々とJamesの説明をするよりも「習うより慣れろ」ということで、実際にJamesを使ってみるのがJamesを理解する一番の方法かもしれません。ということで、早速Jamesをインストールして使用してみましょう。
>>> 16.2.ApacheJamesのインストール <<<
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